2がつ6にち ぶろぐの日です。
きょうもいちにち おつかれさまでした。
たんじょうびのかた おめでとうございます( *´艸`)
前回の記事で推してた菊地氏の本は熟読してしまったので、
朝の読書は、朝井リョウ氏のエッセイに引き継がれました。
時をかけるゆとりは、朝井リョウさんが大学生~社会人になりたてのころの日々を書いたエッセイです。
朝井リョウさんは、「何者」で、最年少で直木賞を受賞された実力作家。
作風は自分が正しいと思っている人が、「物語の終盤で痛いところつかれて心がグサグサになる」パターンが多いです。(個人的な感想です)
本を手に取ってみたとき、
ーーあんな繊細で俯瞰的に物事を見られる作者のエッセイなんて、どんな鋭い棘が潜んでいるかわからん! と警戒していました。
だけど、ぱらっと頁をめくると、妙に楽し気な文章がならんでる。
ーーいつもの朝井さんっぽさがない。え、朝井さんってほんとは面白い人だったの?
そうなんです、本書「時をかけるゆとり」のポイントを3つ挙げますと、
脱力感!
青春!
笑!
なのです。
「自転車で東京から京都まで行く話」とか、「黒タイツおじさんにからまれたけど、一時間弱話し相手になる話」とか「美容室でシステムエンジニアになりすます話」とか、エピソード自体もなにそれーですが、ご本人がそんな瞬間を愛しく思っていそうなので、非常に面白いんですね。
攻撃性もない闇もないおかしみの日々。
担当編集者によると、タイトルの意味は、「ゆとり世代の著者が子どものころから今にいたるまで、変わりばえせず、馬鹿馬鹿しく可笑しい日常をすごしている、というニュアンス」らしいです。
勝手ながら添削させていただくと、
「ゆとり世代のスペックの高い著者が子どものころから今にいたるまで、変わりばえせず、馬鹿馬鹿しく可笑しい勝ち組の日常をすごしている、というニュアンス」で良いと思われます。
朝井氏は幼少期から文章をたしなみ、高校時代はバレー部で体育祭の団長。W大学ではダンスサークル所属。イケてる友人や女子に囲まれ、ベンチャー企業でアルバイト、仲間とあちこち旅行に行き……雲の上の存在すぎて妬むこともできない、です。ご本人がリア充を自慢する気がないので特に。森見登美彦氏の作品の主人公と対談してほしい。
そんな人生無敵やろ、と思う朝井さんですが、エッセイの中に、人の心に残る言葉がさらっと書かれたり。一例をあげると、
ーー作家という一見なんでもできそうなまやかしの肩書きのみで生きている自分を私は認められない。
とか。朝井、性格も雲の上だってよ。
気軽に読める作品なので、どの年代の方にもお勧めいたします。
お読みいただき、ありがとうございました!
ではまたね!